懐 中時計


 懐中時計にハマってます。やはり職場の先輩で懐中時計ファンの方が居まし て、最初は懐中時計ってどうなの?と思っていたのですが、いろいろと調べていて、とても面白いことが分かってきました。
 さて、このHPをご覧の皆様は機械式時計の歴史をご存知でしょうか? そう言う私も全く偉そうなことは言えませんが、ちょっと調べたところ、その歴史が 結構古くて15世紀頃には機械時計の基本的な仕組みが作られていたようです。日本では16世紀ごろフランシスコ・ザビエルによってもたらされたらしいとい うことです。戦国時代頃ですね。
 懐中時計になるともう少し後になるのですが、まあ歴史的なことは専門家に任せるとして、現実的に今手に入る懐中時計は古いもの(アンティーク時計という 意味で)一般的に大体150年前後を境に20世紀初頭位でしょうか?
 あまり小難しいことはちょっと横に置いときます。さてかくいうwindlovは実は先日いつもの気まぐれから140年程前の懐中時計を入手しました。こ れです。



よくある懐中時計では12時の上にあるリューズでゼンマイを巻くタイプが多いのですが
これは鍵巻タイプというものです。





この時計、約30時間足らずでゼンマイが切れるため大体毎日ゼンマイ巻きが必要です。

あまりに自分の目にかなった形状と雰囲気だったため、思わず熱くなって競ってしまいました。この懐中時計は当時のスターリングシルバー925という規格の もので純銀の純度が92.5%という高純度の銀製品です。この 当時英国では銀製品に対して相当な税金を課していて個々の銀製品に下の写真にあるような刻印を一つ一つ打っていたのです。
 このように裏蓋を開けて鍵穴に鍵を入れてゼンマイを巻きます。入手した懐中時計は英国製の19世紀後期(正確な年代は 1872年)というものです。なぜ制作年まで判るのかというと、裏蓋を開けると、内側にちょっと小さくて見にくいのですがこのような刻 印があります。これを「ホールマーク」といって左から人物やライオンの顔(国王の顔?の場合も)と少し上側に「ライオン(獅子)」、そして右側にアルファ ベットが見て取れます。これらの組み合わせを記したいわゆるホールマーク表というものが存在していて、その一覧から年代を特定できるのです。この下の懐中 時計の場合、「顔マーク」、「ライオン」そしてアルファベットの小文字”r”が記されているのが判ります。


さて、下の表が「ホールマークリスト」です。この表から先ほどのマークを探します。該当するマークはアルファベットを基準に探すと右側の表に一つだけ有る のが判りますね。左ページにも”r”が有るのですが、「顔」マークが違います)右ページ中央の下から4番目がどうやら目的のマークでしょう。多分です が・・
従って、1872年製ということになります。


時計 としての精度もそのスターリングシルバー925の名に劣らないもので、何と日差は15秒程度という驚くべき正確さなのです。当然現在のクウォーツ時計と比較したら、その精度は敵わ ないのです が、そんな問題ではないのですね。もちろん正確さが重要ではないという訳ではありません。私としては大体の時間が合っていれば良いのです。何とも言えない 機械式時計の魅力といったものでしょうか?
 現代社会の効率化優先の無駄を省こうとする風潮は、懐中時計が制作された当時にも少なからず有ったのでしょうが、少なくとも今より「ゆとり」が有ったの ではないのでしょうか?
 
 その後、さらに入手した懐中時計たち。
この時計はウォルサムというアメリカでは当時有名なものでやはり110年程前のもです。
 


これも大変程度がよくて日差+10秒程です。






これも上と同じウォルサム製。


アメリカの懐中時計はこの写真のようなムーブメントに製造番号が刻印されていてこの番号から、製造年が分かるような資料が残されています。この時計の場 合、製造番号が「16292386」と読み取れますね。実は、徹底した品質管理により、この番号から製造年は1906〜1907年頃という資料が残ってい るのです。英国製の「ホールマーク」のようなものです。これはすごいことですね。









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